4限目の出来事
「あ〜腹減った・・・」
校内では今、4限目の途中。でも俺は屋上の昼寝にうってつけの場所にいる。
実際方程式だの理科の解剖だの俺の未来に役に立つとは到底思えない。
だから俺は今こうして授業をサボっている。
「あ〜暇だ・・・」
でも一人で寝るのもいい加減つまらなくなってきた。
沢松でも誘っとけば良かった、アイツはなんだかんだいっても俺の親友だからな。
俺がうとうと眠りにつこうかといった時、屋上のドアがガチャッと開いた。
「あれ〜?兄ちゃんもサボり??」
「お、兎丸か。お前もサボりか?珍しいな」
「普段はしないよ!ボクは兄ちゃんと違っていい子だからねvv」
兎丸は少しハラ黒らしき表情で俺に答えた。
こいつはちょっと敵にまわすと怖いんだよな。
「じゃあ何でここに?」
「さっき屋上にボクのお気に入りのネクタイ忘れてたんだよ、だから取りに来たってわけ」
「なんでネクタイなんだよ、お前休み時間に服脱ぐような遊びしてたか?」
「・・・知りたい?」
一瞬兎丸の目が光ったような気がした。
というか俺は一瞬服を脱ぐというのでモーホーさんを思い浮かべてしまった。
「(兎丸に限ってんな事ねーよな)ああ知りてーな、教えてくれよ!」
「分かった、兄ちゃんだけだよ?じゃあ、耳貸して?」
「おう!」
「実はさっき司馬クンとヤったんだよねvv」
「・・・・・・は?」
「だーかーらぁ!司馬クンとヤったんだってば!」
ヤった?・・・司馬と・・・服脱いで・・・ヤった!?
「お前らモーホーさんだったのかよ!?」
「え〜?そんなの今じゃ常識だよ!ってか兄ちゃんもそうじゃなかったの?」
「!?何で俺が!俺は凪さん一筋だぞ!!ってか俺の相手とかいるのかよ!?」
「自分でも気付いてないの〜?兄ちゃんの相手とか一人しかいないじゃんvv」
俺の相手?沢松??…有りえねぇ!!
子津はそんな事するつもりはないし…そんな奴いないよな?
「・・・?すまん真面目に考えても分からんのだが」
兎丸は少し呆れたような表情で俺にこう答えた。
「はあ?もう兄ちゃんの相手は犬飼クンしかいないに決まってんじゃん!」
「・・・・・・・・はあぁ!?」
俺の相手が犬飼!?あの犬ッコロ!?あの辰羅川飼育のワンちゃんが!?有りえねえよ!!!
「でも犬飼クンは間違いなく兄ちゃんの事が好きだって!」
「いや、あのマジ有りえないんですけど」
「いいよねえ、こういう照れ隠しってvvいいよボク兄ちゃんのキューピッドになってあげるよ!」
「は?いや、あの別そんなのせんでもいいから・・・」
「遠慮しない!ボクがキューピッドしたら75%成功するんだから!」
「それ微妙だよな・・・」
「黙れ童貞。いいから僕に任せといてよvvじゃあね〜」
そういうと、兎丸は去っていってしまった。
「結局兎丸は楽しみたいだけなんじゃないのか?」
そして一人のお昼寝タイムが再開された。
「しっかし今は男同士が流行ってるとはなあ。ってか司馬と兎丸ってどっちが攻めなんだ?」
ちょっと俺は想像してしまった。
「身長的には司馬×兎丸だよなあ。
でも性格でいったら兎丸×司馬だもんなあ・・・あいつら不思議カップル認定じゃん。」
そんな野次馬的な事で、俺はしばらく考え込んでしまっていた。
『兄ちゃんの相手は犬飼クンしかいないに決まってんじゃん!』
・・・・・・そりゃ、犬は顔はいいし。正直、すごい羨ましいし
でも、俺は犬飼とモーホーとか言われても、犬は俺の事が嫌いだし。
「犬ッコロはいくらなんでもモーホーさんじゃないだろ、まず人と接触する事自体からもう苦手だし」
あの犬ッコロが俺より流行りに敏感だったら俺、泣くぞ。
「それなら辰っつんはもう間違いなく犬ラブだな。
あ、じゃあ俺辰っつんとライバルなんだな―――…」
・・・あれ?俺今なんていった?辰っつんとライバル?
なんかそれ俺も犬が好きみてえな一言じゃん。・・・・・・俺も?
俺が犬の事を好き!?んなワケねーよ。
だって俺、凪さん一筋・・・だし。
キーンコーンカーンコーン・・・
「あ、もう休み時間かよ」
どうしようか、俺は凪さん一筋だよな、でもなんか兎丸があんな事言ったからこれから犬と接しにくくなるぞ。
「・・・どうしようかねえ・・・」
「猿、んな所で寝るな。ここは俺の場所だ。」
うわ、来た。
よりによってこんな時に犬が来ちまったよ。
「ざけんな最初にここに居たのは俺だぞ(ドキドキ)」
「・・・まあいいか。ちょっとお前に言いたい事があるんだけど」
もしかして兎丸の言ったとおり本当にコイツは俺を・・・
「はあ!?お前本当にそういう趣味だったのか!?」
「・・・は?俺はキャプテンからの伝言を伝えに来ただけだ」
「伝言?」
「伝言。日本語理解しろ」
なんだ・・・やっぱりそんな気はねぇじゃん。
「なんだ・・・伝言ね・・・」
「お前、何か今日変だぞ。まぁ変なのはいつもの事だからな」
プッと犬飼は上品なんだか嫌味なんだか分からない笑い方で俺を見た。
「いや俺は天才なんで変になりませーん!!このクソ犬が!!」
「クソ…??人間様に対する言葉使いがなってねぇぞ」
「う、うっせー!!大体お前に俺の体調が分かるわけねぇだろ!!」
「はぁ。」
「とにかく・・・俺はモーホーさんじゃねぇぇぇぇぇぇーーー!!」
「は?」
タタタタタ・・・・キイッバタン!!
「・・・・・なんだアイツ?伝言言いそびれたし。しかもモーホーさんが何だって・・・」
もしかして、俺が猿の事好きなのがバレたのか?
「ウソだろ・・カンベンしろよ・・・」
「おい兎丸!お前のせいだぞ!!」
「え〜何が??」
「何が?じゃねえよ!お前のせいで変に犬の事意識すんじゃねぇか!!」
「もうシャイなんだからvvねえ?司馬クン」
「コクッコクッ」
「(結局2人はどっちが攻めなんだ・・・!?聞けねぇっ・・・!!)」
「おや?どうしました犬飼君」
「とりあえず・・・何でもねえよ」
「そんな・・・たまには私にも構ってくださいよ・・・」
「とりあえず・・・ここはシカト」
「ガーン(そんな・・・(涙))」
「あー今日の部活犬にからかいずれぇな…てぇか俺が好きとかいうのは本当なのか…??」
「何で俺が猿好きってバレてるんだ?ってかどうせアイツ鳥居好きだし・・・意味ねぇよ」
二人の気持ちは通じているようで、実は微妙にズレている。
この二人が後に犬猿というカップルになるのである・・・。
<終わってしまえ。>
いつか書いたのを見つけてしまいました。初めて書いたミスフル小説。
めちゃめちゃ意味わかんない作品でスミマセン・・・。
これ全然萌え感ないし、ギャグでもないです。
っていうか初めて書いた小説作品がコレなんでとても危険です。
犬猿大好きなのに、まったく犬猿チックな展開がない。以後、気をつけます。
サイト掲載日 2004/4/24 山本ハルカ
加筆・修正日 2005/5/4 時雨 遊来
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