何気ない一枚の紙。
この一枚の紙をそれぞれの思いで折っていくと、
みんな少しずつちがう形になるんだ。
キミのその想い、その願いを込めてとばしたら
きっと『空』が見えてくるさ。
そんな言葉をどこかで聞いたことがある。
でも思い出せない。確か、何十年も昔のような・・・・・・
紙ひこうき
「げんっ・・・伯・・・言・・・伯言!!」
はっと気付くと私の目には興覇殿の顔が映った。
「どうした?考え事か?悩み事なら俺んとこは24時間受付だぜ?」
「いえ・・・なんでもないですよ」
「そうか?疲れてんなら少し休めよっ!」
「ありがとうございます。でも大丈夫ですから!」
やっぱり興覇殿は優しい。
この優しさも、私が彼に惹かれた1つだ。
単純に言えば、私は興覇殿のことが好きだった。
部屋に帰って、白い紙を取り出した。
「紙ひこうきかぁ・・・」
何年ぶりだろう?と考えていると興覇殿の声が聞こえてきた。
「興覇殿っ!?」
私は嬉しくなった。だがもう一人、男の声が聞こえる。凌統だ。
「マジかよ!?」「マジだって!!」「あはは・・・」
何だか楽しそうな会話に聞こえた。
私は手を、かけていたドアノブから離した。
まだドアは開いていなかった。
何だか泣きそうなほど胸が痛い・・・何故だ?
私は凌統に嫉妬している・・・それが分かった。
興覇殿を私のものにしたい!!
ドアを開けて飛び出そうとしたが、気持ちを落ち着かせるために、
机の椅子に座った。すると、一枚の紙が目にとびこんできた。
私は無意識に手が動き、紙ひこうきを折っていた。
「・・・できた!」
けっこう簡単にできた紙の飛行機。
窓を開けると、風が丁度いい具合に吹いていた。
私は少し空を眺めて、紙でできたひこうきを思いっきり飛ばした。
雲ひとつない大空へ飛んでいく紙ひこうきを見ていると、
なんだか勇気・元気が湧いてきた。
『空』とは、このことだったんだろう。
私は叫んだ。
「興覇殿のことが・・・好きです!!」
<END>
このサイトで恐らく副管理人をしている
川崎璃緒っつぁんから頂きました♪
甘×凌←陸です!!甘寧が大好きな乙女陸遜ですvv
璃緒っつぁんによると、小説書くのはこれが初めてらしいです・・・スゴイ!!
ほのぼのっていいですねぇ〜!!
心が汚れてる私には到底ほのぼのなぞ書けそうにありません・・・。
ではでは、素敵作品ありがとうございました♪